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経営継承支援を強化 資産可視化 マッチング 山口県

 山口県は2021年度、ミスマッチの起こりにくい円滑な農業経営継承の仕組みづくりに乗り出す。新たに配置する推進員が、担い手不在などで経営を譲りたい経営者の農地や栽培技術、販路など経営資産を詳細に可視化する。資産データを基にコーディネーターが就農希望者の要望にあったマッチングを実践し、継承につなげる。

 「やまぐち『農の継活』スタートアップ推進事業」を新設し、21年度当初予算で2200万円を計上した。20年度は新規就農促進の一環で、経営継承コーディネーターを1人設けた。案件の掘り起こしやマッチングの手助けを目的としたが「資産の全容が分からない」(県農業振興課)ことが課題だった。

 そこで21年度は、新たにモデル実証推進員を1人設置する。経営を譲りたい生産者から、農地や農機などの有形資産と、栽培技術や販路、経営ノウハウなどの無形資産について推進員が聞き取り、デジタル化する。まとめたデータや映像、マニュアルなどを「継承資産データベース」に蓄積し、就農希望者らに情報提供する。

 マッチングは、経営継承コーディネーターがサポートする。経営を譲る経営者には資産価値が減少しない園地の維持管理を指導し、就農者には経営方針を提案する。

 4月から、果樹と施設園芸でモデルとなる生産者を探し、3件の経営継承の実現を目指す。県農業振興課は「実証モデルを他の事例にも活用し、産地全体をもり立てたい」と期待する。経営継承を円滑に進める仕組みを整え、高齢化が進む県内農業の維持につなげる。