就農を知る

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[未来人材プラス] 「木頭ゆず」GI登録活用に好機感じる 就農モデルケースへ 徳島県阿南市 澤田和之さん(38)

    徳島県阿南市の澤田和之さん(38)は、東京都から家族4人で移住し、今年度からチンゲンサイの栽培を始めた。転職先で多くの農家と出会ったことが、就農の後押しになった。那賀町にある両親のユズ園地も手伝いながら、地域活動にも貢献している。

 高等専門学校を卒業後、2003年から東京のIT企業に勤務。「いずれは徳島へ帰りたい」と、漠然と思っていた。そんな中、祖父が栽培していたユズ「木頭ゆず」が17年に地理的表示(GI)保護制度に登録された。ユズを活用した村おこしや輸出など「地元の農業に、ビジネスチャンスがあるのかもしれない」と感じた。

 祖父のユズ園地は10年ほど前から両親が継いだ。しかし、管理しきれず荒廃が進んでおり「何とかしたい」という気持ちもあった。

 19年にIT企業を退職し、農業専門の人材派遣会社へ転職。労働者を派遣する中で、野菜や畜産などに取り組む100件以上の法人や個人の農家と交流した。経営形態や品目に関係なく「ちゃんと経営ができれば、もうかる」と口をそろえた。澤田さんは「農業で生活できることを確信した」と話す。

 東京で開かれた徳島県移住セミナーに参加。実家との距離など総合的に考えて、20年3月に移住した。農業大学校でユズ栽培を学びながら、先輩農家からチンゲンサイの栽培を1年間学んだ。

 21年4月に独立。ハウス2棟・12アールでチンゲンサイを栽培する。加えて、両親が管理するユズ園地20アールを手伝う。来年からは本格的にユズの栽培も始め、売り上げは3年かけて500万円にすることを目標にしている。